文系出身者の建築構造計算 GenS Weblog

建築構造計算に関する情報 と 文系出身のGenSが極めて私見を綴ったWeblogです。たまに趣味ネタも書いてます。


最近の仕事

最近というか,リーマンショック以降はほとんど新築案件に携わってません(涙)。
私のお客様である構造事務所に新築案件がないんですから当然ですよね。

普段どんな仕事してるかというと,ずばり8割は耐震診断です。

長期間出向して診断業務のすべてに関わった経験もありますが,私が診断するわけではありません。耐震診断の前後の仕事がここ最近の私の日常業務のすべてに近い感じです。

つまり,古い図面が送られてきて「SS3データを作って欲しい」という依頼がほとんどなんです。
手前味噌な言い方ですが,SS3の扱いは誰よりも慣れています。

少なくとも操作や機能に関してわからないことは何もないし,計算処理内容も大方把握してます。サポートセンターに助けを求めることもありません。
自分で言うのはなんですが,結構上手いと思います(苦笑)。

実は,診断データの作成って,図面がすべて残っていなかったり,文字が潰れて判別できなかったりと,何かと苦労するんですが,それでも案外嫌いな仕事じゃないんです。リズムに乗ってくると楽しかったりするんです。

なんていうか,当時の設計者と時間を越えた会話をするような感覚が醍醐味だと思うんです。
「おやっ?」と思うディティールに出くわしたときに,図面を隅々まで読み返し考えて考えて,当時の設計意図が見えたときにゾクゾクするんですよね。

そうして思うんです。
設計ってやっぱりコンピューターがしてくれるもんじゃない,どれだけ電算機が発達してもがするもんだと。

二次元の紙に記された設計者の意思を,コンピューター内の三次元空間に忠実に再構築する。

ちょっと大袈裟ですが,そう考えるととても大事な仕事だと思えます。

プログラムなんて設計行為に関しては何もしてくれません。
昨今の告示や規準で雁字搦めにされた仕様規定的でミクロな計算を手伝ってくれますが,建物全体の力の流れをどうコントロールするか,そういうマクロな視点でものを考えることは人にしかできません。

きっとそう思えることが嬉しいんです。

このブログを読まれた方は,免・制震などの動的解析ばっかりやってると思われるかもしれませんが,そう都合よくは行きません。たまにくればラッキーって感じですね。

耐震診断用データ作成業務も喜んでお請けいたします!

決してどこよりも安くとは言いません。
ですが法外な料金を戴くつもりもありません。
適正価格でお請けします!

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